距離を置く意味とその条件

21歳の時に出会ったカレシ。

私より1つ年下で背が高くガッチリした人だった。

笑った時に見える八重歯が可愛くて

私が唯一年下男性とお付き合いしたのもこの方だけだった。

彼の地元の祭りに参加してそこでお互い飲んで飲んで騒いでる時に出会った。

出会ったと言っても、もともと彼のことは知ってて

そのお祭りで仲良くなったってこと。

当時の私は明るく髪を染め、

ばさばさのつけまつげに

派手な露出をしていた。

彼との交際がスタートし

それはもう毎日が楽しくて楽しくて

彼のこと好きすぎて。

束縛はしてなかったつもりだったけど

彼の行動ひとつひとつが気になって

電話しまくって。

今考えると結構重い女だったと思う。

(私が男なら絶対付き合わない!!!!笑)

そんな彼から付き合って1年たった頃

『アパート探してる、一緒に住もう』と言われた。

それはもう嬉しくて

『私もついに結婚ー!大好きな彼と一緒になれるー!』

なんて有頂天だった。

それからしばらくして

近所のツレんちで飲んでくる。

というメールが来て音信不通になった。

次の日、彼は野球の試合があって

早くに家を出ないといけなかった。

何度も電話してもでなくて、

それでも電話をかけまくってたら

やっと電話にでた!

‥‥女の声だった。

私の友だちでもあり、彼の友だちでもあった子。

私はその子に隣に寝ている彼を起こしてもらった。

なんとも不愉快。

それからふたりは何かあればもめて

ギクシャクして‥‥

こんなので結婚して大丈夫かな?

そぉ思っていた矢先、

彼から突然の別れを告げられた。

嫌だった、別れたくなかった。

毎日ケンカしてた、メールも素っ気なかった。

でも別れるのは嫌だった。

嫌だと言い続けていたら彼に言われた。

『じゃぁ‥‥1週間距離を置こう。

その代わり距離を置いてる時間は異性とキスまではしてもいいことにしよ?』

‥‥。

現実に戻った。

我に返った。

もぉいいと思った。

次の女おったんじゃん。

数分前まで『別れたくない!』

なんて言ってた自分が

バカみたいでアホらしかった。

見とけよ、絶対後悔させたるけん。

それから数ヶ月して彼のツレから電話があった。

『なぁなぁ、女紹介してや!』

『どんな子?あんたが連絡とるの?』

『俺じゃねぇよ、〇〇(元カレ)が女紹介して欲しいって』

『‥‥?はぁ?元カノの女友だち紹介してどうなるの?てか何なん?』

この瞬間、一気に気持ちがスッキリした。

私と天秤にかけて私じゃない方を選んで、結局その子ともうまくいかずに終わったんだなと。

正直その時まだ気持ちがなかったわけではないけど

死ぬほど辛い経験もなんとか私、乗り越えたなと。

そんな彼は今年、結婚しパパになる。

別れて6年。別れてから口聞いてないけど

素直におめでとうって思えるようになった。

彼のことが好きすぎて

自分を見失う恐怖。

その時は幸せしか頭になくて

好きすぎるあまり

嫉妬しまくっていた。

私だけの彼でいて欲しかった。

今思うと、そもそもの考え方が

間違ってたように思う。

好きすぎるあまりの嫉妬ではなく

結局、彼を信じることができてなくて

いつも不安に陥っていた。

彼の好きなタイプの服装や髪型にしてた。

それで彼に好きでいてもらえたら

どんな努力も惜しまない。

そもそもの間違いだった。

自分に自信がなかった。

本当の自分を彼に見せることが出きなかった。

好きな人のためにいつも綺麗でいることは

とても大事なことかもしれない。

けれど、彼の理想に合わせて

彼の思い通りのルックスにすることは違う。

ホントの幸せはありのままの自分を見せて

それを愛してもらうこと。それこそが

幸せなのかもしれない。

そぉ思わせてくれた、気づかせてくれた彼に

『幸せな経験をありがとう』と言いたい。